ダイカハード
| 特 長 |
| 従来硬質アルマイト皮膜を得るのが非常に難しかったADC12等のアルミダイカストに硬質アルマイトを容易に生成することができる添加剤です。硫酸ベースの浴に添加するだけで容易に硬質皮膜を得ることができます。硬質皮膜生成の原理は表面に吸着したダイカハードADの成分である有機添加剤が、アルマイト電解液による皮膜の過度なエッチングを抑制し、皮膜の緻密な状態が保たれることにあります。 また展伸材の陽極酸化皮膜生成にも効果があり、特に電解温度が25〜30℃でも従来からの低温硬質皮膜と同等以上の硬質皮膜が得られ、冷却エネルギーコストを削減することができます。 |
ダイカハード技術資料
| 1)ダイカハードAD添加が皮膜硬度に与える影響 ダイカハードAD添加の有無による皮膜硬度の違いを、各処理温度ごとに表に示します。 |
| 処理例 1 | ||
| ADC12の陽極酸化(硫酸浴) | ||
| 処理温度 | ダイカハードAD50mL/L | 添加剤無し |
| 5℃ | 389Hv | 291Hv |
| 10℃ | 316Hv | 220Hv |
| 処理例 2 | ||
| A5052の陽極酸化(硫酸浴) | ||
| 処理温度 | ダイカハードAD50mL/L | 添加剤無し |
| 15℃ | 467Hv | 399Hv |
| 30℃ | 325Hv | 180Hv |
| 試験条件 陽極酸化条件 電流密度 1A/du、2時間 皮膜硬度測定条件 ビッカース硬度計 荷重25g,10s |
| 2)硫酸濃度が皮膜の硬度と膜厚に与える影響 硫酸濃度が皮膜硬度と膜厚へ与える影響を、各処理温度、電流密度ごとに調べた結果を表に示します。 硫酸濃度が高いほど高電流密度での処理が可能なので作業時間が短縮できますが、硬度が低下します。硫酸濃度を高くする場合は、低温で処理することをお薦めいたします。 |
| 硫酸濃度 (g/L) |
処理温度 5℃ | 処理温度 10℃ | ||||||||||
| 1A/du | 2A/du | 3A/du | 1A/du | 2A/du | 3A/du | |||||||
| Hv | μm | Hv | μm | Hv | μm | Hv | μm | Hv | μm | Hv | μm | |
| 100 | 398 | 10 | − | − | − | − | 318 | 10 | 289 | 8 | − | − |
| 200 | − | − | 331 | 16 | − | − | 263 | 14 | 261 | 14 | − | − |
| 300 | − | − | − | − | 251 | 26 | − | − | − | − | 205 | 25 |
| 素材: ADC−12 ダイカハードAD濃度: 50mL/L 電解時間: 1時間 硬度測定条件: ビッカース硬度計 荷重25g.10s |
| 3)展伸材の硬度と膜厚 表に展伸材を陽極酸化処理した場合の処理温度と皮膜硬度および膜厚について示します。 すべての処理温度でダイカハードADを添加した場合の方が、無添加の場合より高い硬度が得られます。ダイカハードAD無添加の場合400Hvの硬度を得るには約15℃と低温での処理が必要なのに対し、ダイカハードADを添加した場合、25℃で400Hv以上、30℃と比較的高温の処理でも300Hv以上の硬度が得られます。 |
| 浴温(℃) | A1100 | A5052 | ||||||
| ダイカハードADの有無 | ダイカハードADの有無 | |||||||
| 添加 | 無添加 | 添加 | 無添加 | |||||
| Hv | μm | Hv | μm | Hv | μm | Hv | μm | |
| 15 | 473 | 47 | 425 | 46 | 467 | 44 | 399 | 44 |
| 25 | 415 | 45 | 286 | 44 | 405 | 44 | 280 | 44 |
| 30 | 327 | 39 | 170 | 39 | 325 | 40 | 180 | 39 |
| ダイカハードAD濃度: 50mL/L 電流密度: 3A/du 電解時間: 1時間 硬度測定条件: ビッカース硬度計 荷重25g.10s |